本の評価について

昨年から一念発起して、本を多読するようになった。また、本を読んだ後はレビューをして、本の評価を付けるようにしている。で、その結果の傾向を分析したら法則と示唆が得られたのでそれを書き留めておきたいと思う。

 

評価を高くつける本は、マトリクスで表すと下記のようになることが分かった。

①理解できる上、共感できる本…〇

②理解できないが、共感できる本…△

③理解できるが、共感できない本…△

④理解できない上、共感できない本…×

理解できる
理解できない ×
  共感できない 共感できる

 

おのずと×<△<〇という順に本からの吸収も多いが、自己の思考の先鋭化を避けるためには、特に③④の共感できない、という本ををあえて意識して取り入れる必要がある。

③④の本は、内容に共感ができないため評価を下げ、そこからの吸収も少なくしている本である。

本来であれば、常に反対意見にも一理あるのではないか、という謙虚な姿勢を持ち、絶えず思考をアップデートすることが求められるが、昨今そのような機会はどんどん減ってきているに感じる。

twitter等のSNSが特に顕著な例だが、個人が取得する情報をカスタマイズできる高度な情報社会では、対立意見を安易に排除し、自らの意見に反論をぶつけて考え直したり、摺合せを行ったりしないことによって、思考は安直になり、先鋭化されてしまうことが考えられる。

 

この情報社会が不可逆的に戻ることはあり得ないため、意識しないと自らの考えはどんどん先鋭化されてしまうことが予想される。だからこそ、多読をし、共感できないような本をあえて受け入れ、共感するよう努力することで、先鋭化されていない、深い思考を持つことができるのではないかと考えた。

 

今後は、このような観点も頭に入れた上で、本を読み進めたいと思った。